さくら花見堂は、「区立花見堂地区会館」「区立代田南児童館」「社会福祉法人むそう ほわわ花見堂」からなる複合施設で、2021年12月に旧花見堂小学校の跡地にオープンしました。施設中央にはフリースペースがあり、交流の場として誰でも使うことができます。このフリースペースには、花見堂小学校のメモリアルコーナーがあり、テーブルや椅子は花見堂小学校や旧代田南児童館で伐採された樹木が使われています。また、遊戯室、広場は時間帯によって開放しています。
この場所には1959年に創立した花見堂小学校がありましたが、2017年3月、57年の歴史に幕を下ろしました。その後地域住民、学校関係者、行政が30回近いワークショップを重ね、施設の基本方針、計画づくり、住民参加の運営の方法などについて話し合ってきました。
この場所を子どもたちの声が聞こえる場所として引継ぎ、ここでの活動が新たな地域の思い出となるよう、地域の皆で盛り上げていきたいと考えています。
57年の歴史に幕を下した花見堂小学校は子どもたちの学びの場であるとともに、地域活動の拠点でもありました。この地に新たな施設を整備するにあたり、地域と行政が連携し、8年間にわたり新しい施設のあり方について議論を積み上げてきました。
新しい施設では、花見堂小学校が地域で果たしてきた「子どもが集う場」「地域コミュニティの核」「地域防災機能の拠点」という役割を継承するために、常にこの基本に立ち返ることが必要です。そのため、以下の利用憲章を定め、この経緯と理念を次世代に引き継ぎます。
この場所を未来の子どもたちのために、
- この施設は、利用者や地域の人たちが自主的に運営する新たなコミュニティの拠点であり、自分たちの手で日々手入れをする新しい公共施設のあり方をめざします。
- 施設の利用者は、施設の理念を守り、運営を支援するための役割を担います。また、地域の安全安心のため、災害時の避難所運営に積極的に関わります。
- 施設の運営は、子どもの声が聞こえる施設という基本に常に立ち返り、子どもたちの目線を大切にします。
- フリースペースは、この施設の核となるように、子どもから高齢者まで誰もが気軽に立ち寄れる、開かれた場所とします。
- 施設のしつらえは、花見堂小学校や旧児童館・地区会館の樹木を活用し、地域の歴史を次世代に引き継ぎます。
- 広場の樹木やフリースペースは、地域の人とともにゆっくり育てます。その時々の共通の体験を皆でつくり、子どもたちの思い出の場所とします。
2021年12月18日
さくら花見堂の会
さくら花見堂は、この場所を守り育てるために、「さくら花見堂の会」が世田谷区と協定を結び、運営しています。さくら花見堂の会は、施設立ち上げのワークショップにも積極的に参加してきた個人や花見堂小学校の体育館や校庭を活動拠点としていた団体によって立ち上げました。
会に所属している地域の野球・バスケやバレー、ヨガ等の団体が遊戯室・広場・フリースペースを利用して活発に活動し、月1回運営定例会を行っています。また年1回皆で協力して地域のおまつり・「さくら花見堂まつり」を開催しています。